高知といえばカツオ。そして春のカツオといえば「初ガツオ」です。
2023年も全国的に初ガツオの季節が到来し、門田道場でも「初ガツオのたたき」の販売を開始しております。
そこで今回は、今がまさに旬を迎えている初ガツオの特徴や魅力についてご紹介したいと思います。

カツオの旬は「春」と「秋」

水揚げされた鰹イメージ画像

カツオの旬は、1年間に2度到来します。
まずは「春」。カツオは、3月頃から太平洋の黒潮に乗って北上を始め、5月頃には本州南部、そして8月頃には北陸の三陸沖の方まで北上していきます。
このように、北上を続けているカツオを「初ガツオ」と呼びます。
現在は3月の末ですから、まさにカツオが太平洋の南側を北上している段階であり、高知沖で採れるカツオも「初ガツオ」。まさに「春」の旬の真っただ中といえ、これから5月頃までは、「初ガツオ」を楽しめる季節が続きます。
もうひとつの旬は「秋」です。
餌を食べながら太平洋を北上したカツオは、三陸沖で黒潮と親潮がぶつかる海域まで到達すると折り返し、今度は11月頃まで九州南部の方まで南下していきます。
北上していたカツオが「初ガツオ」と呼ばれるのに対し、南下するカツオは「戻りガツオ」と呼ばれます。
エサをたっぷりと食べたことと、春先の温度が低い海中を北上し続けた「戻りガツオ」は、肥えた体に脂がたっぷりとのっているのが特徴です。
1年の間に旬を2度楽しめるのが、カツオならではの魅力でしょう。

「初ガツオ」の特徴と魅力

初鰹の赤身イメージ画像

今が旬の真っ只中である「初ガツオ」は、「戻りガツオ」に比べると脂は少ないのですが、その分、身が引き締まっていて弾力があるのが特徴です。魚肉の色は鮮やかな赤色で、味わいはクセがなくあっさりとしていて、カツオ独特の臭いもほとんど感じられません。
「初ガツオ」と「戻りガツオ」は、栄養面でも違いがみられるのも興味深い点です。
「日本食品標準成分表2020年度版(八訂)」によると、「戻りガツオ」の可食部100gあたり、カロリーは150kcal。一方、「初ガツオ」は108kcalと、約50kcalの差があります。
さらに、脂質をみると「戻りガツオ」は6.2gに対し、「初ガツオ」は0.5g。「初ガツオ」脂がたっぷりとのった「戻りガツオ」よりも低カロリーで低脂質、おまけにカツオ自体にタンパク質が豊富に含まれていることもあり、「初ガツオ」は健康食として優秀な食材でもあるのです。

「初ガツオ」を食べるなら「たたき」が一番!

薬味たっぷりのタタキイメージ画像

脂がたっぷりとのって身がモッチリとした「戻りガツオ」は、刺身で食べるのが最も適しているといわれています。
その理由としては、脂の旨味をそのままに堪能できるため。もちろん脂が多いことから火を通してもパサつくことがないため、焼き物や煮物、揚げ物で食べても美味しいのですが、やはり生食が最適です。
「初ガツオ」はというと、脂が少なくあっさりとした味わいが特徴ですから、刺身では「戻りガツオ」に比べると物足りなさを感じるかもしれません。しかし、「初ガツオ」には「戻りガツオ」よりも適した食べ方があります。それが「たたき」です。
身が引き締まった「初ガツオ」ですが、表面を炎で炙ることにより、さらにギュッと引き締まって弾力が増し、歯ごたえがより良くなります。また、生身の水分が少なくあっさりとした味わいであるため、脂がもつクドさが際立つこともないのです。
ポン酢などの醤油ベースのタレや、ミョウガや大葉といった薬味との相性も抜群であり、互いの良さを引き立てあいますので、かつおのたたきならではの楽しみを存分に堪能できるはずです。
今年の「初ガツオ」はあっさりしすぎず、甘みも十分
さて、門田道場では今月から「初ガツオのたたき」の販売を開始していますが、今年の「初ガツオ」は、例年ほどあっさりとしすぎておらず、身の甘みが強いのが特徴です。
「やはりカツオは脂がたっぷりとのっていたほうが旨い」と感じる人も多いことかと思いますが、今年の「初ガツオ」はそんな人も満足できる仕上がりになっているといえます
また、カツオ独特の臭いが苦手なために、これまではあまり好んでカツオのたたきを食べてこられなかったという人も、無理なく楽しみることでしょう。「初ガツオのたたき」は、臭みなどとは無縁の代物ですので、きっとカツオに対する固定観念が覆るはずです。

まとめ

まとめ画像

今回は、今がまさに旬の「初ガツオ」についてご紹介しました。
「初ガツオ」とは、3月頃から5月頃までの期間が旬のカツオであり、あっさりとした味わいで身が引き締まっているのが特徴です。
またそのような特徴から、たたきにするには最適であり、どのようなタレや薬味ともバランスよく絡み合います。
そんな「初ガツオ」を、門田道場では藁焼きとガス火を組み合わせた独自の手法で、風味も食感も香りも豊かなたたきに仕上げ、皆さまの食卓へとお届けしています。
春の風物詩とも呼ばれる「初ガツオ」を味わえるのは、この季節だけ。
ぜひ門田道場の「初ガツオのたたき」を召し上がりください。

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